60周年記念 シンポジウム

「創作・社会参加・平和」-今、美術を考える-

2002年のシンポジウム(網代)では、美術の国際化の中での「創作と批評」が重点的に論議されました。

そ こでは、我々の美術指向と現代美術(ポップアートを含む)とがどう切り結ぶかについて、また、「批評における評価」に際して一歩踏み込んだ解釈が求められ ることが提起されました。日本美術会が指向する、美術の新しい価値の創造として、いわば、美術を大衆化する関係についても、そこに含めて探求されねばなら ないことも指摘されました。

そこで今般、日本美術会が創立60周年を迎えたことを機会に、アンデパンダン精神の積極的で旺盛な発展を求める懸 案の課題を広く内外に求め、多くの皆さんとともに考えるため、 「創作・社会参加・平和-今美術を考える」をテーマに、前回シンポジウムを上回る量と質を込めた内容の濃いシンポジウムを開催したいと思います。ふるって ご参加ください。

主催/日本美術会・60周年記念シンポジウム実行委員会

●2007年10月20日(土)21日(日)
●宿泊施設
旅館「たなだ」

新幹線広島駅徒歩7分

〒732-0056広島市東区上大須賀町1-19

Tel:082-262-1301Fax082-261-8832

日程:10月20日午後1:00受付開始/1:30開会 パネラー提起/夜交流会
10月21日午前グループ討論/全体会/11:00閉会 散会後市内見学・スケッチ

会場:広島市内旅館「たなだ」

企画:パネラー(下にコメント・略歴紹介) 鈴木辰夫(油絵)・金田勉(彫刻)・坪井功次(油絵)・神田元紀(油絵)・川村圭三(油絵)・武居利史(評論)司会:北野輝(評論)

費用:9500円(宿泊費7000円、参加費2500円) 現地参加4500円(夕食2000円,参加費2500円) *夕食不要の方は参加費2500円のみ

参加60名(締切9月30日)
*参加希望者は、住所・氏名・電話番号を明記し、FAXか郵便で日本美術会にお申し込みください。その際、ご自身の作品の 写真を一枚同封して下さい。交流会で映写します。


パネラー紹介
川村圭三(油彩)
生活に根ざした絵を

日常の中から受ける実感を大切にし、生活に根ざした絵が描ければと思っています。

略歴1951年高知県生まれ日本美術会会員 高知県
美術展出品 高知美術研究所展グループ八月展(高知)
出品 平和美術展出品 日本アンデパンダン展出品

神田元紀(油彩)
「非戦展」を開催

1960年代よりあらゆる不毛な戦争を告発するため制作に没頭。2001年のテロをきっかけに「非戦展」(個展)を開いている。果たして絵画は現実を告発 し、変革できるのか、鑑賞者にわかり易い表現とは何か?展覧会の在り方は?絵画教室やサークルは文化の大衆化につながるのか?

略歴1940年島根県生まれ島根大学卒アンデパンダン展、関西・広島平和美術展出品「非戦展」「大山・平和の祈り展」(個展)日本美術会会員

鈴木辰夫(油彩)
守るべき遺産を

人間らしい知・情・意の欠落分子による国政壟断など、戦前の棄民風景再現の世情です。-いま、私の町鞆の浦でも、県・市行政による、日本で唯一になった港 湾破壊の画策に直面しております。私たちを育んでくれた古里の、守るべき遺産(景観、歴史、伝承文化)を、多くの人たちの協同で、無残な「国策」と同根の 愚行阻止のたたかいを組んでいます。この地は、昔から絶好の写生地として画家や好事家のあいだで聞こえたところです。美術文化を広く深めていく機会を、ど う生かすか、何よりの課題に恵まれたか、と思ったりしています。

略歴1928年福山市鞆町に生まれる福山美術協会、広島県美術会議、日本美術会会員

金田勉(彫刻)
出会った素材を活かして

料 理は好きなほうなのだが、私の彫刻の制作方法と似ている。今夜のメニューはこれにしようと決め込んでそれに必要な材料を買う場合と、スーパーに並べられた もの(旬の食材や値引きもの)で決める場面とがある。テーマ(メニュー)が決まって素材や技法を工夫するやりかたと、出会った素材を活かして作る場合だ。 最近では後者の比率が高くなってきたようである。拾ったものなどを、「こいつを活かしたらどんなものができるのか?」その時間がとても楽しい。

略歴1948年群馬県高崎市生まれ東京学芸大学美術科卒埼玉県高校美術教師個展の他アンデパンダン展、グループ展、平和美術展などに出品 日本美術会・美術家平和会議・埼玉平和美術会会員

坪井功次(油彩)
職場や生活をテーマに

町 工場で働きながらその職場や生活を主なテーマに制作をしてきました。画家を意識して描いたこともなく、日常の喜怒哀楽をキャンパスにぶつけて来た様に思い ます。美術の流れがどうとか、リアリティーがどうとかでなく描かれたものが生活を抱えている自分にとってどうなのかでした。だからむずかしい事はわかりま せんヨ。

略歴1949年大阪市に生まれる日本美術会会員アンデパンダン展1975年から毎年出品関西美術家平和会議運営委員長美術集団「地平」会員

武居利史(評論)
美術の価値と社会変革

いまインターネットを開けば、美術の情報はあふれ、ブログで展覧会の感想なども読むことができます。そんなだれもが批評家の時 代に、あえて美術評論を書くことの意義 とは何でしょう。突きつめれば、それは美術そのものの価値を明らかにすることです。私の関心事は、社会変革の思想はその問いに答えられるかどうかという点 にあります。

略歴1968年神奈川県生まれ東京芸術大学美術学部芸術学科卒業銀座の画廊勤務を経て、公立美術館の学芸員となる府中市美術館 教育普及担当主査美術評論家として執筆活動

北野輝(司会)
問われる「美術の力」

私 たちの生活・生存・平和が深刻な危機にさらされているいま、「美術の力」が根底から問われているように思われます。パネラーの皆さんからそれぞれの地域と 持ち場での取組みや苦心を率直に出していただき、フロアーからの発言も交えて、問題意識を共有し、少しでも展望の得られるようなシンポとなればと願ってい ます。

略歴東京芸術大学大学院修了(美学専攻)元和歌山大学教授おもに美学研究・美術評論に携わる

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