編集を終えて

 日本美術会創立70 周年を記念し、「記念パーティ」「日本アンデパンダン展特別展示」と共に「日本美術会・日本アンデパンダン展の作品と歴史」の記念誌を刊行することが決定され、それぞれの担当者案が確認された。(2015 年委員会)
 実際に編纂委員会が動き出したのは、2015 年の秋で3 回の編纂委員会を経て体制、分担、予算など記念誌大要が検討、確認された。その後それぞれの分担に従って進行し、常任委員会での確認を経ながらどうやら形が出来上がってきた。
編纂委員会構成 責任者 稲井田勇二、副責任者 小西勲夫 北野輝、 委員 稲尾健二 十滝歌喜 武田昭一 鳴海由光 宮下泉 百瀬邦孝 菱千代子、協力委員(選考委員)木村勝明 根岸君夫 渡辺皓司 伊藤定夫、協力 代表 鯨井洪、事務局 藤平肇 足立憲子、理論部 上野一郎 荒木國臣、資料部、民美 佐藤勤、財政 西村幸生、編集デザイン 村永泰
 以上の方々の大変な努力によって出来上がったことをまず記し、感謝したい。特に論文、あゆみなどの執筆に当たられた方々、また副責任者の小西さんには会員作品写真のまとめ役、その他随時の相談、年表作成、資料の提出と調整など様々な点で尽力いただいた。資料部が行ってきた会報や美術運動誌の電子化もおおいに役立ったことも付記したい。
 「70 周年記念誌」はごらんいただいたように、「50周年記念誌」を多くの点で踏襲しているが、異なるのは、まず掲載図版である。50 周年以降アンデパンダン展に出品した作家に限定し、物故会員31 名、会員312 名、会員外では長期にアンデパンダン展に出品されてきた方々の中から33 名、(物故会員と会員外の作家は選考委員会で選考させていただいた)計376 名で「50 周年誌」に比べかなり多く、図版の大きさは1 ページに4 点とやや小さくなった。図版の大きさは公平さを重視して、ほぼ同じになる様にした。掲載作品はそれぞれ自分で選んでいただいた。掲載協力費、会員3,000 円、会員外5,000 円 (2 部渡し)でお願いし、ほとんどの方から掲載希望が寄せられたが、返事のない方や辞退の方に再度電話するなどし、当初の予定数より若干少ないが上記の掲載数になった。図版写真は主に60 回展以降のものは会の資料部が撮影したものを使用し、若干の方々からはご本人から写真の提出があった。
 後半部には論文、「日本美術会のあゆみ5,6,7」、「あゆみ別編3 稿」、「年表」を掲載した。
 論文、「あゆみ」とも50 周年以降に限定せず、日本美術会の初期からの活動も含め、日本美術会と日本アンデパンダン展の歴史の集大成とこれからの展望を拓くものをめざした。
 論文では4 人それぞれの特徴を出していただきながら、日本美術会と日本アンデパンダン展の骨格や特質に焦点を当てた記念すべきものになった。会外から武居利史の貴重な論考をいただいた。
 「あゆみ 5,6,7」は25 周年記念誌の後を受けたもので、3 つの時期に区分し、歴史記述を行った。
 日本美術会総会決議、会報、美術運動誌をひも解き、大要やポイントをしっかり押さえ、なるべくわかり易い記述となるよう腐心した。又、50 周年を迎えた「民美」、創立からの国際交流史、「戦争と平和の活動と創作」を「あゆみ」別編として掲載した。年表などの上部に50 周年以前に物故された会員の作品写真を選考し掲載した。
 編纂・編集作業は慣れないことでもあり、多くの時間と会議を費やしたが、各編ごとに記述の仕方が異なり、統一感が無いことや、資料のつぎはぎの箇所も多い。ご容赦願いたい。まだまだ不足や偏重の部分が多いかと思われる。課題提起として今後の検討にゆだねたい。いずれにしても現時点での成果として今後の創作や研究に寄与するものと期待している。
 以下、記録として 国公立美術館130 私立美術館35 美術大学図書館20 友好批評家、団体20 など220 ヶ所へ寄贈。予算は約320 万円で2.000 部印刷。当面の支出の多くは3 年前に亡くなられ、その残された多額の資産の大半を会に寄付された吉沢嘉枝基金から賄います。彼女の希望の一部をかなえたものとして、ここに記し、あらためて感謝の意を捧げます。(稲井田勇二)

創立70 周年記念
日本美術会・日本アンデパンダン展
作品と歴史 1997~2016
発行日◉ 2017 年3月10 日
著作権・発行者◉日本美術会( 代表 鯨井 洪)
        〒113-0034 東京都文京区湯島2-4-4 平和と労働センター全労連会館9F
        TEL 03-5842-5665 FAX 03-5842-5666
デザイン◉村永 泰
印刷◉株式会社きかんし
© 日本美術会 2017
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